自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

1ストライク、アウト

「ミスは原因追及を、人為的行為なら馘首(クビ)を」

 

ちょっと嫌な話です。

先日(一年以上前の話です。)某新聞の広告でうちの会社の元従業員が載っていました。

スポーツクラブのオープンの広告で数人写っていたインストラクターの写真のうちの一人が彼でした。

 

若くてなかなかいい顔立ちをしていたので写真写りもよく、写真で惹き付けようとモデルに使ったスポーツクラブの経営側の気持ちもよく分かります。

 

ただこの人については入社、退社ともちょっと複雑な経緯があり、僕自身も思うところがありました。

 

この方がつい最近このスポーツクラブを退職、というか解雇させられたことを噂で耳にして

「あ~、なるほどね。」

と思いました。

 

①縁故入社

 

この人は実は縁故入社でした。

社長のご友人の娘さんのご主人で子供が3人いるにも関わらず、ボランティアの地元の少年の野球コーチを中心に生活しており、アルバイトしかしていないので正社員として就職させたい。

社長のところで面倒を見てもらえないか、とお願いされたらしく、うちも仕事はそれなりにあったので雇用しました。

 

確か秋口ぐらいの入社で野球のコーチが3月いっぱいまであるのでそれまでは残業不可にしてほしい、それ以降は普通に働ける、という事で一人だけ特殊な勤務形態にしました。

まあ期間限定なのでいいかなあ、と社長と話してそういう契約をとりました。

 

最初のうちは普通に勤務していたのですが徐々に

「コーチの打ち合わせがあるので昼間少し抜けてもいいですか。」

という事が増え始めました。

 

最初は半年くらいの事だから、と話していた従業員もそのうち

「プロ野球や社会人のコーチと違ってたかだか少年野球のコーチでそんなに打ち合わせがあるか。」

と徐々に怪訝になってきました。

 

そのうち朝6時過ぎにショートメールで直属の上司に「今日合宿があります。」というメッセージだけ送ってきて、その上司が間髪入れずに折り返しの電話を入れても出ないという事も起こり始め、それまでは大目に見ていた社長も遂に切れてしまい、友人に連絡を入れ、退職してもらう事になりました。

 

その友人も平謝りだったのですが、健康保険証もなかなか返却せず、なんだかなあ、という感じでした。

 

②現金が合わない

その従業員が退職した翌々日位に事務の女性から電話があり

「現金が5万円あわないんですけど…。」

という報告を受けました。

僕は直近の現金出納帳と現金の実際在高を合わせた日からの領収書のチェックとかを全て指示しましたが、それは僕への報告の前に3回くらい済ませた、との事。

現金を触る可能性のある方全てにヒアリングをしたところ、ちょうど出張から帰ってきた直属の上司がどうも退職した彼に業務上必要なものの購入を依頼して現金出納帳の中から5万円出して本人に渡し、事務の女性が不在の時間帯だったので現金を持ち出して連絡を失念していた、との事。

この方は退職の連絡は社内からもらっていたものの現金渡しについては帰ってくるまで忘れていた、との事でした。

現金持ち出しのルール逸脱については口頭で指導したものの、とりあえず5万円を取り返さないといけないので本人に連絡するも全く音沙汰なし。

 

電話してもメールしても全くレスなし。

この時点で健康保険証もまだ回収できていません。

 

どうしようもなくなり、社長を経由して社長の友人→娘さん→その人に連絡を取ってもたったところ、社長の友人が

「申し訳ない。健康保険証は僕が責任をもって回収する、5万円も返金する。」

との事でした。

 

どうも5万円は他の支払いに回してしまったらしく、社長の友人が立て替えてはらっていただきました。

 

③その後

その後まったく音信不通でしたが一番上で書いたスポーツクラブのインストラクターの写真があったのですが、インストラクターの仕事も辞めてしまったとの事です。

その辞めた理由が新規で会員になった方の入会金とかを着服しており、結局300万円程度つまんでいたらしく、スポーツクラブからは刑事告発をする、といわれているらしく、それを回避するかわりに社長の友人が300万円を用立てないといけない、と嘆いていました。

 

④社内で

上記②の5万円のことがあった時に僕が幹部従業員、及び事務の女性に話したのが

「5万円現金残が合わなかったのはミスです。

ミスはしょうがない。

ただ行うべき連絡を怠っていたのはミスではなく怠慢。

今回5万円を使い込んだ従業員は退職後だったのでもう関係なかったが、これが今在籍している従業員なら即解雇です。

業務上のミスは3ストライクでも4ストライクでもいいがしっかり検証して改善を。

もし原因がミスでなく怠慢なら即改善を。

もし使い込み等なら3ストライクまでは待たない。

1ストライクでアウト。その事は全員肝に銘じてほしい。」

という内容でした。

 

うちみたいな小さな会社というのは従業員同士の信頼感というのは欠かせません。

それがお金に関する事ならなおさらです。

 

ミスなのか怠慢か、人為的なものなのか。

原因の追究、大事ですね。

あまり気が進みませんが…。