「背中を見せる事の出来る人」は強い。
先日中学生になった子供の学習塾の説明会があり、子供と一緒に出席してきました。
全国規模の塾ですが、中学校に入学して初めての中間テストがゴールデンウィーク明けにある為、それに向けての説明会でした。
冒頭で説明の前にその塾の先生が2名その塾内の授業の全国大会に出場するという話がありました。
2名のうち1名が説明会で説明をされた先生なんですが、その先生がその件で少し話をさせてほしい、という事で話をされましたが、その先生が
「僕たちはいつも生徒に対して『がんばれ、がんばれ』と言っています。
ただ生徒にだけ『がんばれ』というだけではいけない。
生徒にがんばれ、という位なら自分も頑張って生徒に対して『先生も頑張ってるんだ。だから僕達も頑張らなければいけない。』と思ってほしいんです。
だから我々もこういう取り組みを行っています。」
という話を伺った時に
「ああ、この塾に入れてよかった。」
と思いました。
①自分で「やってみせる」人は強い。
「先生」は「生徒」に対して様々な「指示」や「命令」を出します。
「上司」は「部下」に対して、「監督」は「選手」に対しても同様です。
それはごくごく当たり前の話です。
ただそれは
「その職責の中で」
という前提が付きます。
「先生」や「上司」、「監督」といった指示を出す人の中にはその部分を勘違いしてみえる方がみえます。
上司であれば仕事の指示や指導をする以上の叱責を部下に対してする人がいます。
叱責するだけならまだしも、「指示する」という立場に甘んじて自らをアップデートしない人もいます。
僕はこういう人たちを大勢見てきました。
もちろん立場や職責が違えばやる事も異なります。
スポーツチームなら監督やコーチはあくまで選手を教え導く立場であって実際にプレイする事はありません。
実際にプレイする立場でないのに選手と同じことをする必要はありません。
では先生が、上司が、監督がすべき事はなんでしょうか。
②自らの能力を伸ばさないといけないのはどの立場でも同じである
それは
「自らが必要な能力をアップデートさせる。」
という事だと思います。
上司が部下と同じ事をする必要はありません。
上司は上司のやるべき事が会社から与えられているからです。
ただし上司は上司ですべきことがあります。
先生は先生で生徒により良い授業を提供する努力をするべきです。
監督やコーチはその世界の最新の理論を研究し、また選手の良いところ、悪いところを的確に見極め、よりよい指導していく義務があります。
僕も
- 勤めている会社では管理職
- 自分が経営している会社ではトレード塾の講師
という立場があります。
- 管理職という立場では部下の業務を確認、チェックをして業務内容が間違っていないか、またより適切な業務量であるかどうかを確認して不適切な事柄があれば改善の指導をすべく
- トレード塾の講師では自らの技術をしっかり伸ばし、新たな発見、気づきがあれば生徒さんにフィードバックする
のが僕に与えられた役割です。
その為に常に自分をアップデートし、適切な指導ができるかどうかを自分自身を成長させる事が自分に与えられた役割です。
その為に努力しなければなりません。
今回の息子の塾の先生もそれを行っている、という事です。
③切磋琢磨する関係でありたい
「先生も頑張るから生徒も頑張れ」
という先生を見て生徒はどう感じるでしょうか。
自分の事をしっかり見てくれ、必要に応じてアドバイスをもらえるコーチや上司をみて選手や部下はどう思うでしょうか。
「自分も頑張らないと。」
と思うのではないでしょうか。
そこには選手や部下、生徒からのコーチや上司、先生に対する自然な「信頼と尊敬」の感情が湧いてくる、と思います。
そういう関係が出来れば自然と協力する関係が生まれます。
そこからお互いを高めあい、切磋琢磨出来る関係が出来ればそれは理想的だと思います。
そんなことをつくづく感じた息子の塾の説明会でした。