礼儀と心構えは全ての基本である、という話です。
うちにはこの4月に中学生になる長男がいます。
この長男が昔から野球が大好きです。
この辺りの話はたまにこのブログにも書いていましたが。
その子供が
「中学では部活ではなく、硬式野球のクラブチームに入りたい。」
と以前から話しており、実際に入団したので、そのチームの保護者の説明会に出席してきました。
このチーム、同級生が20人以上、という大所帯になっており、うちの子が入団する時も本人には
「中学の野球部ではダメなのか。」
「ほかのチームではダメなのか。」
という話を散々しましたが、本人の意思が固く、結局このチームに決めました。
・中学の野球部…小学校でスポーツ少年団に入っていたチームのメンバーが殆ど中学の野球部に入ってこない。自分達のチームメイトも上手い子は殆ど硬式野球のチームに行く。他の小学校から同じ中学に上がってくる子供達も上手い子は殆ど硬式野球のチームに行ってしまう。だから弱いチームになってしまう。
あと部活動もどんどん時間が短くなっておりしっかり練習が出来ない。
・他のチーム…このチームにはスポーツ少年団の先輩もいてその人に憧れている。
室内練習場もあり、しっかり練習出来る。自分のチームからもチームメイトで上手い子が殆どそこに進む。
だから僕もそこに進みたい。
という理由でどうしても行きたい、と主張した為、本人の希望を尊重して入団させることにしました。
入団してまだ少ししか経っていませんが、正直今はこのチームに入れてよかったなあ、と思う事があります。
それは「指導者の厳しさ」と「礼節の徹底」がしっかりある事です。
①指導者の厳しさ
指導者がとても厳しそう、というのが印象に残りました。
厳しい、とはいっても子供に対して暴言を吐くとかそういう事は全然ありませんが、何か指導をして子供が黙っていると大きな声で「返事は?」と指摘されます。
指導の口調もすごく厳しい感じで言われます。
「次!」「走れ!」「もたもたすんな!」
ところが個人を攻撃したり、「だからお前はダメなんだ」的な指導は一切ありません。
全体の雰囲気が少し弛緩している時にそれを締める為に全体に対して厳しく何かを発する事はありますが、それが個人に向くことはありませんでした。
また練習中は非常に厳しい口調で話していても練習が終わると指導者と子供が談笑している姿も見受けられ、メリハリを利かして指導していただいている、という印象を受けました。
②礼節の徹底
挨拶を徹底させられています。
練習終了時には当然全体のあいさつがありますが、それが終わると子供達が指導者に個々にあいさつに行っています。
帽子をとって「あしたっ!」(←ありがとうございました、の短縮形です。)と列を作って言いにいってから個々の後片付けや着替えが始まります。
また我々親が練習を観に行ってもまだ名前も知らない上級生がしっかり帽子をとって「こんにちは」とあいさつしてくれます。
見ていて気持ちがいいですし、こちらもしっかり挨拶しないと、という気分にさせられます。
③見習うべき事、学んでほしい事
最近教育の現場も僕が子供の頃とはずいぶん様変わりしています。
以前は当たり前だった教師による体罰が出来なくなり、核家族、かつ共働きの世帯が一般的になり、以前なら家庭で学んでおかねばならない事がどんどんできなくなり、親は以前と比べて学校に求めるものが多くなっている気がします。
SNSの発達で色んなニュースはすぐに発信され、教育現場で教師は過剰は労働時間を背負わされ、負担も増え、様々なもの(教育委員会、モンスタークレイマー)に委縮しています。
自分の子以外の子の事を指導するとその子の親から敵視されたり白眼視されたりします。
結果他人とのかかわりがどんどん薄くなっています。
そんな世の中で
「自分の親以外の大人に厳しく指導してもらい、」「礼儀作法をしっかり学ぶ」という機会を持てた事についてはとても良い事だと思います。
うちの子供もそのうち大人になり、社会人になっていく訳ですが、僕が思うに良い社会人というのは
- 「自分の責任の範囲内の事(家庭や自分の仕事)に対して責任を持ち」
- 「他人とのかかわり方をきちんとする。」
という2点が出来ていれば既に立派な社会人としての定義を殆ど満たしていると思うからです。
そういう環境に身を置ける、というのは幸せだと思いますし、親としても良かったなあ、と感じます。
④学びたい事
先日新入団選手の親に対しての説明会がありました。
その中で指導者の方が
「筋力トレーニングや素振りも一日に馬鹿みたいに沢山やる必要はない。自分が出来る範囲で構わない。但し大事な事は出来る回数を毎日続ける事。そうすれば2年半取り組めば驚くほど変わる。
毎日継続する事が大事。
親御さんも毎日継続して取り組む、という心構えを持って取り組ませてほしい。」
と言われました。
これは本当に僕自身に言われている様でドキッとしました。
⑤礼儀と心構え
これがあれば何でもできる。
礼儀があれば人とのかかわりあいをしっかり持て、そこからさまざまなものを得ることが出来る。
心構えがしっかりしていれば色んなものをも身につけることが出来る。
礼儀で人から何かを得る事が出来、心構えでそれを身につける。
そんなことを子供の野球チームから痛感させられている最近です。