自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

目下の人をリスペクト出来る人こそ本物だ。

「肩書」でものを語るな。「仕事内容」で語れ。

 

先日うちの会社の社長と朝の打ち合わせの時の時に現場の管理職の人の指導方法の件が話に上がりました。

社長の話によるとある管理職の人がある部下を指導する時にあまりにも攻撃的な表現で怒る為、周囲が思いっきり引いてしまっている、という事で、ちょっとどうしたものかと悩んでいる、という事でした。

 

社長と話していて、色んな論点も見えてきました。

 

①指導しているのか、怒っているのか。

 

これは部下を怒鳴りつけている上司を見ていていつも感じる事です。

 

この人は部下に対してどうしたいのか、という事。

 

怒鳴りつける、という事は部下が何か良くないをした状況な訳です。

 

何か良くない事をしたという事はそこに対して改善のアクションを起こさないといけません。

 

ではどの様なアクションを起こすか、という事でこの上司は数ある中で

「怒鳴りつける」

という選択をした訳です。

 

この怒鳴りつけるという行為、これは果たして何の為か、と思うわけです。

 

怒鳴りつける=指導している、という事ならそれはそれでありかもしれません。

 

ただ僕が感じるのは

「部下の行為に対して腹が立ってるだけやろ。」

と思うケースが多々あります。

 

「指導」という行為は文字通り「進むべき方向性を指示し導く」という事です。

 

怒鳴りつけるという行為が果たして「進むべき方向性を指示し導く」という行為に繋がっているか、という事です。

 

よく

「その人のタイプによって『叱って伸ばす』『褒めて伸ばす』というタイプがあるのでどちらを選ぶかを部下のタイプを見極めながら決めなければならない。」

みたいな記事を読むことがあります。

叱る、という事は僕も実際に部下や子供に対して行う事があります。

 

ただ僕が心がけているのは

「叱る」と「怒る」を一緒にしない、という事です。 

 

「叱る」というのは「指導する事」です。

まさに「進むべき方向性を指示し導く」為の手段です。

 

ところが

「怒る」というのは僕から言わせると「部下のミスに乗じて自分自身の感情を吐き出しているだけ。」

という事だと思います。

そこには当初の目的である

「何か良くない事をした部下に対して改善のアクションを起こす。」

という事には結び付きません。

 

怒られた部下は上司に対する負の感情しか残りません。

これはかつて僕も何人かの上司の下で働きましたが

「自分の為を思って叱ってくれる人」

「自分自身の感情の吐き出ししかしていない人」

の区別は見ていてよく分かりました。

 

こうなってしまうともう上司、部下の信頼関係はどんどん低下していくだけです。

 

この事が組織の中で起こり始めてしまうとこの組織は機能低下を起こし、そのうち機能不全に陥ります。

 

②周囲への影響はどうなのか

 

組織にはその組織を構成するその他の従業員がいます。

「部下のミスを叱責する上司」「上司に対して信頼感を無くす部下」

その関係を他の部下も身近で目の当たりにしている訳です。

 

ではその上司は他の部下にどの様にみられているでしょうか。

 

「あー、また怒ってるよ。」

「〇〇さん(←上司)気の毒に。」

「✖✖さん(←叱責を受けた部下)に向けられている矛先が俺に向かなければいいけど。」

 

こんな負の感情が芽生えてくるわけです。

 

上司の求心力の低下はそのままその組織の求心力の低下につながります。

 

③目下の人をリスペクト出来るか。

 

僕は今の会社で自分より年下の人、肩書の自分より下の人に対しても必ず敬語を使い、「〇〇さん」とさん付けで呼んでいます。

 

それは何故か。

「会社にいる自分以外の人は僕が出来ない仕事を自分の代わりにやってもらっている。」

からです。

 

うちの会社は現場で働いている人が沢山おり、彼らが得意先からの依頼で働いてくれることで仕事をこなし、得意先からその対価としての入金があり、そこを原資として我々の給料が支払われる訳です。

 

管理職なんて言うのは

「現場の人が働きやすい環境をつくってなんぼ。」

というのが僕の考えです。

 

現場で働く方が不満なく働く環境を作れば現場はしっかり回っていきます。

あとは経営陣がその回っている現場に対してしっかりを利益を出せる体質にすればいい、という事になります。

 

人は一人だけでは所詮一人分の仕事しか出来ません。

 

大勢の方が同じ組織の中で方向性を一つにして働けば一人だけでは出来ない仕事が出来ます。

 

どんなアルバイトでも、どんな新入社員でも、そこに仕事があり、その人たちがそこで仕事をしている以上、彼らも組織を構成する立派な一員です。

そこに対して

「所詮アルバイト」「たかが新入社員」

なんていう考え方を持つ人が組織にいるとすれば、そんな組織はいずれ立ち行かなくなります。

組織は上から腐っていきます。

 

目下の人をしっかりとリスペクト出来る人こそ本物の管理職だと思います。

 

④「肩書」でものを語るな。「仕事への姿勢」でものを語れ。

「部長」が「課長」に命令するのか簡単です。

「係長」が「役付無し社員」に指示するのは当たり前の話です。

 

肩書で仕事を語り、肩書で人に指示をするのは簡単です。

肩書に関係なく他人へのリスペクトを持ち、肩書でなく実績や能力で評価される様になってこそ本物だと思いますし、自分もその本物になりたいと思います。