自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

持ち家か 賃貸か の前に。~前編~

支出から考えるより収入とのバランスから考えないとおかしくないか、という話。

 

僕が勤めている会社では僕は「管理部」という部署の責任者で総務、財務、労務関係の業務を行っています。

その関係で仕事以外でも従業員の方から個人的な相談を持ち掛けられるケースが多々あります。

といっても恋愛相談みたいな甘いものではなく、ほとんどがお金にまつわる話ですが…。

 

先日もこんな話がありました。

 

別部署の管理職の方ですが

「家を買おうと思っているのだが賃貸のままがいいのか家を買った方がいいのか迷っている。どうしたらいいのか。」

という相談内容でした。

 

この手の話はよくマネー系の雑誌やネット上でも見受けられ、結論は結局よく分からない、という話になっているケースが多い、というのが僕が受ける印象です。

 

僕はこの話の時に答えが2通りあります。

 

一番目の答えは

「転勤の可能性が無く、生活圏が固定されているのなら持ち家、但しローンは極力短くする。

長めのローンを組んでもいいが返せるうちに繰り上げ返済等でローン期間を極力短くする。」

 

これがまず僕が返答する一般的な答えです。

 

まずこれの理由を述べていきたいと思います。

 

①賃貸物件は永遠にキャッシュアウトが固定する。

 

賃貸物件というのはある意味「死ぬまで」永遠に家賃を支払い続けなければなりません。

これって考えるとぞっとしますよね。

今家賃8万円の賃貸マンションに住んでみえる方が30歳だとすると80歳まで生きると仮定して8万円✖12ヶ月✖50年=4,800万円という計算式になります。

これだけの金額を払ってかつ自分のモノにならない。

さらに年老いてしまい今より収入が安くなっても家賃のキャッシュアウトは変わらない。

それなら早いうちに持ち家を購入しておけばローンが終わったら自分のモノになるし支払いも発生しない。

だから若いうちに家を買っておくといい。

これは持ち家派のおそらく主流の意見だと思います。

 

正直僕もこの気持ちは非常に理解できますし、僕自身も持ち家に住んでいます。

 

②住宅ローンというのはまともに返済すると総キャッシュアウトの金額が凄まじいことになる。

住宅ローンというのは殆どの金融機関で

「元利均等方式」

という返済方法を採用しています。

これは

「元金と利息を合わせた返済金額を毎月一定額にする。」

というものです。

例えば元金と利息を合わせた金額が毎月の支払額を10万円とすると、支払金額は10万円で固定。

10万円の中で元金と利息の内訳が異なってくる、というものです。

 

元利均等方式のポイントは

「最初は返済金額に占める利息の割合が非常に大きい」

という事です。

 

例えば3,000万円の借入を30年=360ヶ月で返済するプランを立てます。

単純に3,000万円÷360となると月々の返済額は83,333円になります。

ところが元利均等返済はそういう訳ではなく、

「まず当月の利息の額を決め」

「支払総額から利息額を差し引いた金額を元金返済に充当する。」

という計算方法です。

 

仮に7月31日に3,000万円のローンが発生し、月々の引落日=返済日が毎月末とします。

金利は年利1%、月々の返済総額は10万円。

 

そうすると返済1回目の8月31日の支払は

  1. まず金利の計算…この場合3,000万円✖1%✖(31/365)=25,479円。最後の分数は日割り計算ですね。一年で1%の利息なのでそれを一ヶ月に直します。
  2. 上記金額を算出した後返済総額の10万円からひく…100,000-25,479=74,521円…これが元本返済額になります。
  3. 結果8月31日の10万円の内訳は返済額が74,521円、利息が25,479円です。

次に2回目の返済、9月30日の支払金額です。  

  1. まず金利の計算…8月31日に元本を74,521円返済しているのでこの時点の残高は3,000万円-74,521円=29,925,479円です。この1%ですので29,925,479✖1%✖(30/365)=24,596円になります。
  2. 上記金額を算出した後返済総額の10万円からひく…100,000-24,596=75,404円…これが返済元本になります。
  3. 結果9月30日の10万円の内訳は返済額が75,404円、利息が24,596円です。

 

つまり最初は利息が大きく(返済前の残高に利息が付くのである意味当たり前ですが)、元本が小さくなっている訳です。

僕が住宅ローンを組む時に

「元均等返済でなくて元均等返済は無いのか」

と問い合わせたところ、

「住宅ローンでは取り扱いがない。」

と言われました。

 

元金均等返済ですと、元金の返済金額が固定され、これに対して利息が付されます。

結果月々の支払総額は一定ではありません。

企業が銀行から融資を受けるのは殆どがこの形態です。

早めに返済したい為、この形態が無いか確認しましたが残念でした。

 

長くなりましたが比較的長期間で組む住宅ローンをそのまま当初予定通りに返済し続けていると元金の返済と利息を合わせた支払総額はエライことになります。

 

ですから繰上返済等で返せるうちに返してしまえ、というのが僕の持論です。

繰上返済の良い点は「全額元金の返済に充当できる。」という点です。

 

月々の返済は元金と利息に充当されますが繰上返済出来ればそれは元金を消せます。

月々の返済額が10万円✖10ヶ月と繰上返済100万円ではキャッシュアウト総額は同じですが返済額が相当違ってきます。

 

ですから出来るなら繰上返済をしてしまった方がいいです。

 

かなり長くなりそうなので次回に続きます。

 

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