自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

キャパシティを考えないと個人も会社もいつか壊れる

何事もやりすぎ注意です。

最近レオパレス21の施工不良問題がありました。

www.nikkei.com

 

工期優先で建築基準法で定められた必要な工事をしていなかった、という事ですね。

 

 

あと芸能人のピエール瀧の薬物使用による逮捕問題。

 

www.sankei.com

 

この2つ、いずれも「キャパシティ」という観点からすると共通しているものがあるなあ、と思います。

 

①無理なスケジュール

僕自身はピエール瀧という方については特にファンであるとか何か思い入れがあるという訳でもありません。

電気グルーヴ、というグループもどんな歌を歌っているかとかも知りません。

ただピエール瀧という個人については

「様々なドラマによく出ているなあ。」

という印象でした。

 

僕が思うにメディアに露出するケースが多い、というのはそれだけスケジュールがハードなんだと思います。

この方NHKの大河ドラマにも出演しているみたいですが、毎週のドラマ撮影なんていうのは我々一般人には想像もつかないハードなスケジュールなんだと思います。

よくお笑い芸人でM-1グランプリ、R-1グランプリで優勝した瞬間に寝る暇もないほどのスケジュールになる、というのを耳にします。

睡眠時間も削られ、外に出れば一般人に指を差される、SNSで目撃情報を共有されてしまう、そんな息の詰まる状態なんだと思います。

 

レオパレスもそうです。

日本に「年度」という4月~3月というサイクルの習慣がある以上、どうしても3月末には引っ越しも多く、そこに向けて人気である新築物件を提供したい。

という中で起こっていった出来事であると思います。

 

②何を優先させるか

「役者というのは3ヶ月毎に失業する職種だ」

というのをある有名な役者さんがインタビューで話していたのを耳にしたことがあります。

日本のドラマというのは3ヶ月1クール単位というのが多いので、その撮影が終わるとそこで仕事が途切れてしまう、という事をいささか自虐的に表現されていたのですが、人気商売である以上、不人気になればオファーもかからなくなる訳で、それなら極力仕事を断らずに出来るだけこなそう、と考えられるのはごくごく自然の流れなんだと思います。

 

ところが自分の身体は一つ。

となるとどこかに必ずしわ寄せはきます。

仕事を入れすぎるのか、仕事のペースを落として体調やプライベートを優先させるのか。

 

レオパレスの問題もそうです。

人口減、住宅も今後余ってくることが予想される中で上場企業として上場維持、株価維持、業績維持の為に工期を無視して目先の採算を確保するのか、それともしっかりした優良な住宅を提供するのか、これも何を優先させるのかによってとるべきものが違ってくるのだと思います。

 

③キャパシティを越えた状態が続くといつか壊れる

僕は偏頭痛持ちです。

忙しい時が続き、睡眠不足が続くと偏頭痛が出ます。

そうなったときはどうするか。

少し仕事のペースを落とし、睡眠時間を確保する様にします。

 

僕みたいな一般人はそれが出来るんだと思います。

ところがピエール瀧みたいな売れっ子芸能人だとどうなのか。

テレビなんて言うのは所詮大手企業による広告宣伝の場です。

ところがそこには巨額のお金が動きます。

その巨大な経済システムの中に捉えられた一芸能人が僕の様に「少し仕事のペースを落とし、睡眠時間を確保する。」事が可能だったかどうか。

「求められるうちに仕事をしておかないと。」

という考えも当然にあったのだと思います。

 

その中で手にしたのが「薬物」。

読んだ記事によると薬物というのは一時的に疲労を取り、しゃきっとする状態を作り出すらしいです。

 

これがあったからこそピエール瀧は今まで壊れなかった、という事も言えると思います。

ただこの薬物接種がなければ彼はひょっとして壊れていたのかもしれません。

 

レオパレスでもそうです。

僕自身企業情報等で株の売買を行う投資家ではありませんのでレオパレスの業績について調べた事はありませんが業績至上主義のしわ寄せが施工不良につながった、と考えるとこの問題の発生要因はなんとなく腑に落ちます。

 

④責任ある立場こそ壊れない努力を

 

僕は責任ある立場にいる方、責任ある企業こそ壊れない努力をしてほしいと思います。

 

今回のピエール瀧さんにしても賠償金が数億から数十億円という報道がなされています。

という事はそれだけ多くの方と何らかの形で携わっています。

多くの方がそのかかわりの中で生活の糧を得ている訳です。

この問題で多くの作品がお蔵入りの可能性が言われ、それに対しても賛否両方の意見が飛び交っています。

 

レオパレスにしても今から修繕をするのにいくらの費用がかかるかわかりません。

(特別損失で決算で赤字転落の噂も目にします。)

 

そこにはレオパレスに自分の資産を託した多くのオーナー、投資家の方の将来、レオパレスの住宅に住む多くの賃借人の方がみえる訳です。

 

そういう自分の周囲に存在する多くの人たちの事を考えて、壊れない努力をしてほしいなあ、と思います。

 

⑤壊れない為に

 

結局普段どれだけいつも通りの事をやる事を意識するのか、というのが大事なんだなあ、と思う訳です。

 

目の前に仕事がある、全力でそれをこなす。

まあ社会人なら当たり前の事です。

 

その時に少し足元を見降ろしてみる。

「なんかおかしいなあ。」

「ちょっと違うなあ。」

「体調悪いなあ」

と思えば少しだけ余分に休む。

 

何か上司からおかしな指示があった。

「あれっ? なんでだろう。」

「これってひょっとしておかしなことしてる?」

そういったことをある意味気楽に(いわゆる世間一般の「お気楽に」というイメージではなく、業務の確認事項として普通に聞ける、という意味)確認できるだけの信頼関係を普段から作っておく。

 

こういうことが出来ていれば壊れる事を防げるんだと思います。

 

壊れてからでは遅すぎます。

 

ちょっと意識してみましょう。