自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

その組織、大丈夫か?

過去記事をお読みの方はお分かりかもしれませんが僕は昔からプロ野球を観るのが大好きです。

 

小学生の頃から観出しまして、王貞治さんが現役最終年に33本のホームランを放ちながら引退という、今考えたら衝撃ですが、その年から野球を観る様になりました。

その年に長嶋監督が解任になり、翌年のドラフトで原辰徳が巨人に一位指名されたころです。

 

その頃からずっと巨人ファンですが、歴代の中で好きな選手が3人います。

 

・斎藤雅樹投手…平成の鉄腕、ミスター完投、沢村賞3度、最多勝5度。

通算200勝出来なかったのが不思議なほど。安定感抜群でした。

 

・松井秀喜選手…言わずと知れた日本の4番。

ホームランの飛距離は抜群でした。

 

・落合博満選手…中日からFAで加入。42歳で規定打席に到達した上で3割、20ホームランってありえる?

 

このうち落合博満さんは清原和博選手獲得のドタバタで退団する訳ですが、その時の巨人の対応は今でも腹立たしいです。

 

その落合さんですが、現役引退後野球解説者を経て中日ドラゴンズの監督になり、その後2年のブランクを経て中日ドラゴンズにゼネラルマネージャー(以下GM)として復帰します。

 

その3年後に契約満了で辞任する訳ですが、その時の中日ドラゴンズの対応がどうも腑に落ちません。

もう3年くらい前の話ですが。

 

落合博満さんは中日が既に鬼籍に入られた星野仙一監督が中日ドラゴンズをされていた時にロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)との1対4(中日は落合さん1人を獲得する為にロッテに4人の選手を差し出した。)の大型トレードで中日の選手になりました。

そこからフリーエージェントで巨人に去っていく訳ですが。

 

さらに監督に就任してからの8年間、中日ドラゴンズはその間一度もBクラスに転落しませんでした。

 

リーグ優勝4回、日本一1回。

投手力と守備力を全面に押し出し、絶対的なストッパー、リーグMVPに輝いたセットアッパー、のちに歴代最多出場を達成することになるリーグ屈指の名捕手、ゴールデングラブ賞の常連だった二遊間…。

絶対的なエースであった川上憲伸や首位打者の福留孝介といった主力がメジャーに流出していっても競争力を保ち続けた最大の理由が落合博満さんの采配にあった事は間違いの無い事実だったと思います。

8年で4回リーグ優勝、という事は優勝確率が5割。

凄いとしかいいようがありません。 

 

そんな落合さんが中日の監督の契約切れという理由で(実際は解任でしょうが。)、監督を退任された時は意外だったと同時に巨人ファンの僕としては正直ホッとしました。

 

後任の高木守道さんは権藤さんとの確執とかベンチ内の騒ぎばかりがクローズアップされ2年で退任。

 

その後どうするのかなあ、と思ってたら衝撃の発表が。

・キャッチャーであった谷繁元信さんが兼任監督。

・落合監督を支え続けた森繁和ヘッドコーチが復帰。

・そして何よりも落合博満さんがゼネラルマネージャーに就任。

 

中日ドラゴンズの黄金時代を支えた

・監督落合博満

・ヘッドコーチ森繁和

・キャッチャー谷繁元信

このトライアングルが形を変えて復活した訳です。

 

巨人ファンの僕はまた忸怩たる思いになりました。

ちょうど落合さんがGMに就任直後、秋季キャンプを訪れてグランド脇で報道陣を遠ざけて落合GM、谷繁監督、森ヘッドコーチが球団社長交えて4者で打ち合わせをしている姿をテレビのニュースで見て

「また強いドラゴンズ、嫌らしいドラゴンズが復活してしまう、あー気が重い…。」

そんな感じでした。

 

まさかこの後たった3年経過する前に谷繁監督解任、落合GM辞任(契約切れ)になってしまうとは…。

 

谷繁さんが解任された時にスポーツ紙や週刊誌、ネットニュースなんかで

「落合VS谷繁」

なんていう記事がたくさん出てきて、本当か嘘かは別にしてモヤモヤした感じになったのですが…。

 

僕がどうしても腑に落ちなかったのは落合GMが契約満了、退団になった時に中日球団が

「後任のGMは置かない。」

と発表した事です。

 

GMというのは球団におけるチーム編成の総責任者です。

 

メジャーリーグではGMと監督では明らかにGMが上司、監督が部下というヒエラルキーが存在しています。

 

日本では各チーム毎に球団社長や編成部長、シニアディレクターといった方々がGM的な役割を担う事がありますが、GMがいればGMが編成の役割を担うはずです。

 

落合さんが契約満了で退団したら普通は後任のGMを置くはずです。

まして落合さんがGMに就任する前は中日はGM職はありませんでした。

という事は落合さんがGMに就任するにあたってはそれなりの組織変更、役割分担があったはずです。

 

にもかかわらず3年で退任してその後後任を置かない、というのはどういう事でしょうか。

 

本当に落合さんにGM職を任せるだけの内部体制を整えたのか。

 

「反落合」なんていう言葉がしょっちゅうメディアに出てくる中で(ネットで検索するとアホみたいに出てきます。)球団は本当に一枚岩になっていたのか。

自分でコーチを決め、年俸の3%を自分の会社にキックバックさせる、なんていう噂まで出ていたが、GMの上にオーナーや球団社長までいる組織の中でいわゆる中間管理職であるGMを何故誰も守ろうとしなかったのか。

落合をやめさせろ、という脅迫状まで球団事務所に届いている中で、球団は何故そういう事に対して記者会見や公式発表にて毅然としたをせずに谷繁さんや落合さんに全ての責任を押し付けるのが。

 

この辺りはタレントの不祥事の記者会見をタレント一人にやらせて自分は決して矢面に立たないどこかの芸能事務所に似た匂いがします。

 

僕は巨人ファンです。

でもあの憎々しいまでに強かった中日黄金時代を築き上げた功労者達がああやって空中分解していく姿を見て、野球人として光り輝いていた人達に責任を押し付けておきながら彼らの名誉を回復する為に何のアクションもとらない球団の体質を見て、つくづく思います。

「その組織、大丈夫か?」