細野豪志元環境大臣の自民党入党が各メディアにて取りざたされています。
まあ僕も初めてこの報道に触れた時に「細野豪志」という名前と「自民党」という存在が全く結びつかず、あまりにもかけ離れた存在の結びつきでしたのでちょっとびっくり、という感じです。
さしずめ
「長嶋茂雄、阪神タイガースの監督に就任。」
「リオネル・メッシがレアル・マドリーに移籍。」
位の感覚です。
要は
「ありえないやろ」
というイメージ、という事が言いたいわけです。
(例えがちょっと分かりにくいですかね。)
とは言ってもその事自体をどうのこうの言いたいのではなく、自分の目的を達成する為にはどうするのが一番いいのだろうか、という事を考えたくちょっと取り上げてみました。
僕は政治家になった事はありませんし、なろうと思った事もありませんので完全に憶測なんですが、政治家になる人達はそれぞれに必ず
「政治家になろうと思った動機。」
というものがあるのだと思います。
・日本という国をもっと良くしたい。
・政治という立場に直接かかわる事で今の日本の抱えている問題を解決したい。
という理想に燃えた動機もあるでしょうし、
・親の地盤を継ぐ。
・たまたま周囲から担ぎ上げられる。
という事もあると思います。
(実際に某政党の女性議員事務所にアルバイトにいっていた女性がたまたまその女性議員が引退することになり後継者がいなくなり、その女性議員や周囲から後継者にならないかといわれ地盤を引き継いだ例を知っています。
その方僕の先輩の女性で、かなり前に(20年位前)食事に行った時に
「こんな風になっちゃった。」
と自分でもびっくりしながら話していたのを覚えています。)
僕にはこれくらいしか思い浮かびませんが…。
このように人それぞれに様々な動機があり、そこで立候補をし、選挙の結果もし政治家になれたとします。
ここまではただ「なる」という事だけですし、まあそこまでやりきるのも大変な事なんですが、実際に政治家になった後でそこから自分がやりたい事、実現したい政策を実行しようと思ったら必ず必要なものがありますね。
それは
「志を同じくする同志。」
です。
日本の議会では何事も多数決で物事が決まっていきます。
民主主義の根幹です。
という事は自分の考え、自分の立案した政策を実施しようと思えばそれに賛同してくれる同志という存在が必ず必要になります。
これは何も議会や議員に限ったことではなく、株式会社の株主総会や取締役会、学校の生徒会やPTA総会等でも同じ事です。
こういう世界で何かを成し得よう、自分の考えを実行しようと思えば必ず
「数の力」が必要になります。
どうも細野さんの現状では今は野党内に身の置き場がなく、自分の政策を実行しようとする為の同志を探そうとした結果、自民党に行きつくしかなかった、というのが本音なのではないかなあ、と推測します。
あとひょっとして野党から以前の民主党の様に、再び政権を取るという事が不可能という見切りをされたとも感じます。
どうして細野さんが野党内に身の置き場が無くなってしまったかはおそらく様々理由があり、各メディアで報道されている事(以前の希望の党と民進党の合併の時のふるまい等。これは僕もなんとなく覚えています。)が原因となっていると思いますが、その是非は置いておいて、この人僕の受けた印象では
「いまだにあきらめていないんだ。」
と感じます。
プロスポーツの世界で所属チームから翌シーズン契約しない、と宣言された選手がトライアウトを受験したり、海外のプロチーム(どうしても競技レベルは下がってしまうリーグが多いですが。)への移籍を試みたりします。
この辺りは最近ではテレビ番組等でも放送されていますね。
そういった選手に共通している事は
「現役続行への執念。」
という事です。
最近では引退試合代わりにトライアウトを受ける方もみえるらしいですが、大部分の選手は来年所属するチームを探して必死にプレーをします。
僕は細野さんの最近の報道で見る一連の動きがこういった選手たちとダブってしまいます。
スポーツ選手が現役を続行しようと思えばどこかの決定的に異なるのがどこかのチームから契約したいという申し出を受けなければなりません。
政治家が自分の政策を実施する為にはどうなんでしょうか。
無所属で頑張っている方もたくさんおられます。
・細野さんが現在のまま、無所属、もしくは自分自身で政党を立ち上げ、自分の政策を認知してもらい、それを実現すべくコツコツ頑張っていく。
・細野さんが今までのキャリアからは想像もつかない自民党入りをしてまで自分の政策を実行しようとする。
どちらが細野さんが自分自身の目的を達成する為の最短距離なのでしょうか。
細野さんが政治上の目標を達成する為にご自身で考え選択した結果なのだと思います。
僕自身はその選択に対してその是非を判断できる立場でもないですし、その理由を述べるだけの情報量もありません。
ただ細野さんが歩まれる道というのは今までのキャリアからするとおそらくいばらの道なんだろうと思います。
当然今までの支持者から、またこれまで敵同士だった自民党内の方や支持者から、それそれ賛同も反発もある事でしょう。
ただ人が目標を達成する為にはその人、その人自身の歩む道に応じて様々なやり方があるんだ、という事を思い知らされた報道でした。
(僕なら細野さんと同じような行動は絶対取れない。まあ僕が小物という事なんでしょうね。)