先日、僕が講師をしているトレード塾のある生徒さんと話をする機会がありました。
その方を仮にAさんとします。
かなり長い時間一緒に居たのですが、Aさんにどうして株をやり始めたのかを伺いました。
Aさんは以前アフィリエイトをやっていて、それでそこそこ稼いでいたらしいです。
ところが勤めている会社の転勤で通勤時間がめちゃくちゃ長くなってしまったらしく、アフィリエイトに割ける時間が無くなってしまい、その代わりの手段として株を選んだ、との事です。
またAさんは並行してネットショッピングもしている、との事でした。
普段からAさんを見ていて、また実際に長い時間話していて、この方はご自身のやりたいことをしっかり実践できる人なんだ、と思います。
何故そう感じるのか、株式のトレード塾の講師をしていて様々な方を見てきましたが、その経験を踏まえて考えたいと思います。
理由①何かを始める、という「決断」が出来る。
Aさんは何かを始めているんですね。
アフィリエイト、株のトレード、ネットショップ。
現状に不満を感じ、現状を変えたい、と感じている方は非常に多いです。
何かをやりたい、やってみたい、という人も沢山見えます。
ところがそこから
「やってみる」
ところまで行かない方が何と多い事が。
「やりたい」
から
「やる」
までのハードルを越えられない、越えようとしない方って相当みえます。
「やり方が分からないからとりあえずやってみる。」
「やり方が分からないから誰かに聞く。」
という選択ではなく、
「やり方が分からないからやらない。」
という選択をしてしまう方ですね。
この選択をしてしまう方、残念ながら現状は何も変わりません。
まあ当たり前ですが…。
それに対してAさんはとにかく始めている。
この「やり始める」という行為が大きいです。
車のギアを考えてみましょう。
最近の車は殆どオートマティック車ですのでギアについては実感がないかもしれませんが。
昔のマニュアル車はエンジンをかけて動き出す時はまずギアをロー(1速)に入れます。
ローの時は速度は殆ど出ませんがめちゃくちゃパワーがあります。
動き出しはパワーが必要。
何かを始めるのも全く同じです。
Aさんはまずこのパワーを持っている、という事です。
何かを始める、という「決断」が出来、実際に動き出せる、これが出来る、という事です。
②自分で勉強ができる。
実はAさん、一度一日体験セミナーにお越しになってから正式入塾するのに少し時間がかかりました。
理由も教えていただいたのですが、
「ちょっと自分なりの手法で試したいことがある。どうしてもそちらをやってみたいので、まずそれをやって、それが無理ならそちらのスクールでお世話になりたい。」
という事でした。
さらにその試したいことというのも具体的に教えていただきました。
正直言ってその方法はどうかなあ、ちょっと無理があるんでないかなあ、とその時は感じ、トレード塾の講師としての立場からアドバイスもしたのですが、その時はどうしてもそれをやってみたい、という事でした。
私共のスクールに実際に一日体験でお見えになる方でそのまま正式に入塾されない方でここまでしっかり理由を話される方が非常に少ないのでちょっとびっくりしました。
自分なりに考えたことがあって、それを一度やる。
という事はこれをやりたい、という段階まで具体的に考えた事、それを整理できる能力がAさんにあるという事。
という事はAさんには①の「始める」という決断は出来る方なので実際におやりになった訳です。
③修正能力がある。
上記②でAさんは一日体験セミナー後正式入塾するまでに時間がかかった、と書きましたが、Aさんは体験セミナー後3ヶ月ほどして連絡をいただき、
「そちらで一から勉強してみたい。」
とおっしゃいました。
その次にお会いした時に
「先生にはちょっと無理があるのでは、と言われたがどうしてもやってみたかった。
それでやってみたらやっぱり無理だった。だから方向転換してこちらでお世話になろうと思った。」
とおっしゃいました。
自分なりにやりたい事を見つけて自分で動いてみる、ここまででも十分凄いのですが、
トライした結果無理だと判断したらそこでさっと方向転換が出来る、こういった修正能力がAさんにはおありだという事です。
自分でやるというやり方に固執せずに人から学ぶ。
ご自身の最終目標、着地点をしっかり見定めて、そこから逆算して途中の行動を決められる、そういう方なんだと思います。
この逆算の行動が出来る方がご自身の目標を達成出来るんだと思います。
これが出来ない方というのが今の自分が
「行動する事、行動している内容」
に酔ってしまい、その行動が果たしてご自身の最終目標にとって最良の手段なのかを見失ってしまうケースにおちいる方もみえます。
ご自身の最終目標が何なのかは人によって変わります。
ただどんな目標を立てようと、そこに至るプロセスでの姿勢というのは上手くいく方には共通項があるんだと思います。
その一つとしてのAさんのスタンス、僕も是非取り入れていきたいと思います。