先日僕が講師をしている株式スクールにこんなメールが来ました。
・以前そちらの一日体験セミナーを受講した。
・はっきり言って信用出来ない。
・受講料も高いし返金保証も無い。
・ほかのセミナーにも色々参加したがどこも信用出来ない。
・利益を出しているところを実際に見たい。
こんな内容でした。
ツッコミどころが色々ある内容でしたが、一言で言って
「かわいそうな人だなあ。」
と思いました。
かわいそうと思った理由が色々あるんですが列挙したいと思います。
①実は入りたくて入りたくて仕方がない。
この方は株がやりたくてやりたくて仕方がないんですね。
そしてどこかのスクールで学びたい。
他のセミナーにも色々参加した、という事からそれが読み取れます。
とにかく色々なセミナーに行ってどれか自分に合うものがないかどうか必死に探してる、という事なんでしょう。
うちが主催した一日体験セミナーを受講して
「信用できない。」
といいながらわざわざこちらにメールしてくるところからもそれが伺えます。
どうしても信用出来ないなら僕ならわざわざ自分からアクションせずにスルーします。
セミナーに参加してそこの内容に対して信用できないと感じるなら殆どの方がそうされるのではないでしょうか。
それにもかかわらず
「信用出来ない相手にわざわざメールしてくる」
あたりにこの方の心の叫びが聞こえてきます。
ではそんなに株をやりたいにもかかわらず、何故この方はやらないのでしょうか。
その理由が以下②で分かります。
②1円足りとも損をしたくない。
これが本音なんでしょうね。
株はやりたくてやりたくて仕方がない。
でも損をしたくない。
じゃあどうしたいのか。
「返金保証」
してほしいんですね。
とりあえず受講してみたい。
でも上手く行かなかったら返金してほしい。
いや〜、素晴らしくムシのいい考え方ですね。
東大生を毎年数十人輩出している塾に行けば100パーセント東大の入試に合格するでしょうか?
プロゴルファーを何人も教えている名コーチにゴルフを教えてもらったからといって必ずプロゴルファーになれるでしょうか?
この方はおそらく
「はい、必ず東大な合格します。」
「はい、必ずプロゴルファーになれます。」
と言って欲しいのでしょうね。
あとこの方が致命的に勘違いしている事があります。
それが以下③です。
③何かを新たに始める時に100パーセントの確信なんて有り得ない。
これ、何も私共のスクールに限った事ではないと思います。
例えば就職活動による会社選び。
会社のホームページや会社案内を隅から隅まで読み込み、OB訪問(今もこの制度あるんかな?)や面接で自分の気になっている事や引っかかっている事を質問して解決する。
それでも実際に入社しないと分からない事って沢山あります。
就職活動で言えば企業側もそうです。
沢山の応募者の中から必要な人数を選ぶ訳ですが、応募してくれた人から履歴書や職務経歴書を預かり、面接で様々な質問をしても結局は
「雇ってみて実際に働いてみないと分からない」
という事になります。
だから日本の大企業は新卒一括採用を取り入れています。
「とりあえず採用してみる。」
という事です。
そこでは当然会社に合わない人がいる確率や退職リスクも盛り込んでいる訳です。
ちなみに僕は以前自分で立ち上げたサッカーチームの代表をしていましたが、そこでは仮入部3ヶ月というルールを作っていました。
サッカーチームなんて掃いて捨てるほどあります。
入ってきた人が求めるチーム像とうちのチーム像が一致しているかどうか、逆にうちのチームもうちに合う人材かどうかを判断する期間にしていました。
結局
「何事も実際にやってみないと分からない。」
訳なんです。
実際に取り組んでみないと分からない事って沢山あります。
というか全てのものがそうなんだと思います。
だからこそ
「まずやってみる」
事が大事なんです。
実際に自分が一歩踏み出して、自分でその世界に入ってみる、そうしてその中で一生懸命取り組んで、分からない事をそこが学校や習い事なら先生に聞いたり、自分で調べたり、考えたりしながら模索しないと分からない事って沢山あります。
虎穴に入らずんば虎子を得ず、ということわざがありますがあれがまさにそうですね。
実際に虎の子を捕まえようと思ったら虎の穴に入らないといけない。
泳げる様になりたい、と思ったらとにかく水の中に入らないと話になりません。
プールサイドで腕や足の動かし方をどれだけ練習しても上手くなりません。
今回メールをもらった方はそういう事をせずに
「とりあえずやってみて上手く行かなかったら返金したい。」
という事なんでしょう。
何かを身につけようとするのにそんなスタンスで上手く行く訳がない。
あほちゃうか、って思います。
というかこういうことが分からない事が冒頭で
「かわいそう」
と思った理由です。
じゃあこの人はどうすれば上手く行くのか。
僕が出した僕なりの結論を次回述べたいと思います。