自財人を目指す男のブログ

人生を豊かにする「財」を「自在に稼ぐ」という意味の「自財人」を目指す男のブログです。某会社の執行役員として、トレーダーとして、トレード講師として、不動産投資家としての毎日を綴っていきます。

ライフサイクルコスト無き投資は戦略無き投資に繋がる

皆さんは投資をする時に戦略を立てますか?

 

僕は必ず立てる事をお勧めします。

 

何故なら

「戦略無き投資は失敗に繋がる」

からです。

 

僕自身株式トレード塾の講師をしていますが、体験入塾におみえになり、株を今までやってきてうまく行っていない人に見られる傾向の一つが

「戦略を立てていない」

という事ですね。

「戦略を立てるという事を知らない」

という言い方でもいいかもしれません。

 

例えば

①「500万円の資金がある。これを元手にして増やしたい。」

と考えたとします。

この考え方をする人は普通なんですがこれだけではダメなんです。

 

ここには戦略というものが全くありません。

 

そうではなくて

②「500万円の資金がある。これを元手にして年間何パーセント増やしたい。」

と考えないといけません。

投資なんて当然にたくさん増えるに越した事はありません。

一気に倍にしたいのか、年間5パーセントでいいのか、この2パターンだけでも取る手段は全く異なります。

そこをどう考えるのか、という事になります。

 

ところが高いリターンを得ようとするとそれなりのリスクを許容しなければなりません。

そのバランスをどう取るのか、という事です。

ですからその観点から話をすると今度は

③「500万円の資金がある。これを元手に何パーセントのリスクを許容しながら年間何パーセント増やしたい。」

という事になります。

全くリスクを負いたくないのであれば銀行預金の様な元本保証型のものを選ぶべきだと思います。

となると当然リターンは低くなります。

例えばこの資金を元手に不動産賃貸系の投資を始めるとなるとどうでしょうか。

・この500万円を頭金にしてマンションを購入する…ワンルームマンションなら残り1,000万円位でローンを組んで信頼できる業者に客付けや管理を一任する。キャッシュが出てくるのはローンを返済し終えてから。

・同じく500万円を頭金にしてローンを組み太陽光発電投資を行う…こちらも上記同様ローン返済後にしかキャッシュは出てきません。

・土地や建物を借りて又貸しする…例として土地を舗装して駐車場にする、建物を借りてトランクルームにして貸す。0スタートですので損益分岐点を越えるまではキャッシュアウトが先行する。

こういう感じで戦略を考えると戦術=どの投資を選択するかが決まってきます。

 

ちなみに不動産投資系は僕の感覚として「どの投資を取るかで戦略が決まってしまう。」という側面がある気がしますが(ちなみに不動産といっても売買になると全く分かりません。あくまでインカムゲイン=家賃収入を狙うものです。)、事前に戦略をしっかり立てないと損失が雪だるま式に増えてしまうのが株式投資、トレードです。

(ちなみにFXや仮想通貨、商品先物等のいわゆる市場があり流動性の高いものは全て株式投資、トレードと共通します。)

 

何故かというと「手持ちの資金内で好きな事が出来てしまう。」からです。

 

例えば先程記載した不動産投資系のものはそもそも投資の対象資産を購入するのにある程度の専門知識と購入先が必要です。

いわば最初のハードルが結構高いのでそこに自然に慎重さが加わります。

「果たしてこの物件本当に買ってしまっていいのだろうか。」

という感覚ですね。

これは何となくご納得いただけるのではないでしょうか。

ところが株に関しては証券会社に口座を持っており、お金が入っていたらその資金内で簡単に株を買うことが出来ます。

株式相場が動いている9時から15時までの間なら銘柄と株数を指定して「成行」という注文をすれば、注文のクリックをした瞬間にその株を購入できます。

自分の好きなタイミングで売買が出来ます、というか出来てしまいます。

だからこそいくら利益を出していても、いくら損をしていても簡単に注文できてしまうので事前に戦略を立てていないと迷うのです。

誰もが最安値で買い最高値で売りたいです。

ところがそんなことが出来る訳もありません。

じゃあどうなるかというと利益が出ている状態だと「今売ってしまうともっと値上がりすると勿体ない。」となりますし、損が出ている状態だと「そのうち戻ってくるからそれまで持っておこう。」となります。

 

含み益なんて何の価値もありません。利益なしと一緒です、というか含み益の状態でも何か株価に大きな影響を与えるニュース等が出てしまったら一気に含み損に転ずる可能性もあります。

株(に限らず市場があり値動きのある投資は全て)は保有している限り時価変動リスクから逃れる事は出来ません。

利益は確定してこそ初めて実現するのです。

 

また含み損を抱えた銘柄を持ち続ける事こそ精神衛生上よろしくありません。

含み損を抱えた銘柄が気になって仕方がない、仕事も手につかない、という人を職業柄何人も見てきましたが、こういう方こそ「お金に振り回されてしまっている人」だと思います。

お金は人生を豊かにする為の道具です。道具は使いこなすものです。使われるものではありません。

 

なぜこうなってしまうのか、全ては戦略の無さです。

 

戦略がないからこそ根拠のない利益を追い求めてしまったり、損失を放置してその結果損失を膨らませてしまうのです。

 

戦略をたてていないからこそこういった問題が起こってしまう、という訳ですね。

 

その戦略を立てるのに何が必要か、それこそがライフサイクルコストです。

 

「この先収入と支出のバランスが崩れて赤字に転落してしまうのは何年先か。」

という事をしっかり把握し、そこから戦略をたてていればこんなことは起こりえません。

 

一度ライフサイクルコストを計算してみてください。

マイナスになるのはいつか、いくらくらいマイナスになるのかがはっきり分かっていればそこを埋めればいいのです。

そういった事を考えずにただやみくもに株をやってしまうから目先の利益や損失に

 一喜一憂してしまうのです。

 

まずライフサイクルコスト、そこから戦略、どの投資を選択するかはその後です。

順番間違えない様にしましょう。